色々な小説を読んでいると、
(この人魅力的だなー)
とか
(個性的で好きだなー)
と思う事があります。
私が好きになる登場人物は、
・今の私とは正反対の性格の人(昔の好奇心旺盛な自分に似ていたりする)
・カッコいい、美人だけどドジ。
・ドジだけど、あることに特出している。
特に伊坂幸太郎さんの小説の登場人物はとても魅力的で個性豊か。
その中でも一番好きな登場人物は「チルドレン」「サブマリン」に登場する陣内。
彼は、自己中心的で、思った事を口にしたり、嫌みたらしな文句をズバズバ言ってしまう人間。
でも、憎めないキャラクターです。
それは、なぜか。
※以下は小説のネタバレを少し含んでいます※
本書には、全盲の永瀬という人間が登場してくるのですが、その絡みがとても素敵なんです。
盲導犬を連れている永瀬は、ある日、老人から同情されお金をもらいました。
それを知った陣内は
「なんでお前だけお金もらえんだよ」
と永瀬に文句を言う。
他にも、
陣内「服を買うから付き合えよ」
永瀬「目が見えないから何もできないよ」
陣内「そんなの関係ねぇよ」
永瀬 服の感触を陣内に言う
陣内「よし、これ買う」
といったエピソード。
陣内は全盲の永瀬を障碍者としてみていなく、1人の人間として接しています。
こういった行動は意識してできることではなく生まれ持った天然の性格なのかなと。
だから陣内という男は憎めないんですよね。
私は片目を失明しています。
失明の事を言うと、声や表情で相手がどう思っているのか、なんとなくわかります。
ほとんどの人は同情です。
同情して欲しいという気持ちもありますが、陣内のように普通に接してほしいという願望もあります。
もし私が陣内という男に会っていたら、振り回されるけど楽しい人生だったのかなと思うのです。
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